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2015.07.31 知って得する塗装講座

外壁に光触媒(ひかりしょくばい)塗装を使用するメリットとデメリット

日本で開発された夢の塗料と呼ばれている光触媒(ひかりしょくばい)塗装ですが、名前を見ただけで何か難しそうなイメージはありませんか?

簡単に言えば、光触媒塗装とは太陽の光と雨の自然の力で汚れを落とすのが特徴となる塗料です。そもそも、どのような仕組みでそのようなことが可能になるのでしょうか。

光触媒のメリットとデメリットも含め徹底考察してみました。

1.光触媒塗装とは?

1-1.光触媒の特徴

簡単に言えば、光触媒塗装は外壁の塗料を目的とした塗装材料です。そして、その最大の特徴は、自然の力で壁をいつもきれいに保つことができるという点となります。ほかにも大気浄化や耐候性なども光触媒塗装の特徴ですが、利用する方の視点からすると、きれいな壁を保つことができるのが最も高い関心があるところでしょう。

そして、この技術はしっかりと科学的に裏付けられた根拠があるものとなっています。よく仕組みを知っておくならば、光触媒塗装を外壁の塗料として選ぶかどうかのよい判断材料になるはずです。それでは、そもそもどのような科学技術が「自然の力で壁をいつもきれいに保つ」ことを可能にするのでしょうか。

1-2.光触媒効果とは?

光触媒塗装に利用されている技術には、日本の藤島昭教授が1967年に発見した光触媒効果が用いられています。この光触媒効果とは、紫外線が白色の原料となる酸化チタンにあたると、そこに「活性酸素」というものが発生することにより、有機化合物が水と炭酸ガスに変わるというものです。

とても難しく聞こえますが、簡単に言えば光があたることによって、有機化合物が分解されて水によって流れやすくなるということになります。この現象が外壁の塗料で生じるとどのようになるのでしょうか。

1-3.光と水が汚れを洗い流す仕組み

壁の汚れのほとんどは有機化合物です。たとえば、カビや細菌などがそのよい例ですが、光触媒塗料は、このような有機化合物を分解する仕組みを持っています。この効果が発揮されることにより、壁の表面の汚れが雨によって流れ落ちやすい状況になるわけです。

また、光触媒塗料が持っているメカニズムには「超親水(ちょうしんすい)効果」と呼ばれるものがあります。この現象は、塗料の表面が水にとてもなじみやすくなるというのがその効果です。

この効果によって、雨が壁にあたったときに、水玉にならず壁の表面に広がってなじむようになります。このような雨が分解された有機化合物の汚れを洗い落とすわけです。

2.光触媒塗装のメリット

2-1.壁をきれいに保てることが最大のメリット

壁の汚れの多くはカビや細菌、また水アカなどです。雨が降るたびに水アカがついてしまい壁が汚れるというのがよくある悩みですが、その問題を解消するのが光触媒塗装となります。光触媒塗装は、雨が壁にあたったときに、水が壁になじんで広がっていくため、水滴になりにくいのです。

そのため、壁にあたった水は水アカになりにくく、同時に壁の上で分解された汚れを洗い流していきます。なかなか手が届きにくい壁の清掃が実質的にメンテナンスフリーになるということですから、魅力的なメリットになるはずです。

2-2.耐用年数が長い

通常のシリコン塗装の場合、耐用年数は10年から13年程度と言われています。しかし、光触媒塗装はおよそ20年は耐用年数があるとされているのです。塗装は材料費だけではなく、施工費も費用がかかるものですから、耐用年数が長いことは本当に助かる面のひとつと言えるでしょう。

もちろん、耐用年数が長いのは塗装表面部分ですので、下塗り塗装や下地の耐用年数のことを忘れてはいけません。下塗り塗装や下地の耐用年数が短ければ、どれほど光触媒塗装がよいものであってもひび割れなどが生じてしまいます。

2-3.防臭や耐熱効果などのさらなるメリット

光触媒塗装には、さらに大気浄化や防臭などのメリットもあります。有機化合物を分解する効果や抗菌効果などが作用することによってそのようなメリットが期待できるわけです。

そのような効果は目に見えるかたちでわかるわけではありませんが、大気浄化や防臭効果があるというだけでお得感を味わえることとなるでしょう。また、耐熱効果もあるとされていますが、断熱材の代わりになるほどではありません。

3.光触媒塗装のデメリット

3-1.施工にかかる費用が高い

光触媒塗装は、一般の塗装に比べて施工にかかる費用は高くなります。塗料の材料費だけでも1.5倍の費用がかかると思ってください。しかし、いままでの塗料よりは1.5倍から2倍の耐用年数がありますので、長期の視点で考えるならばそれほど大きな差が生まれるわけではありません。

費用の面で知っておきたいもうひとつの点は、どこの塗装業者に頼んでもよいというわけではないということです。光触媒塗装の効果についてよく理解している塗装業者に頼んでください。

なぜなら、塗装の施工方法によっては、光触媒塗装が持つ効果や期待できる対応年数が十分に発揮できないこともあるからです。光触媒塗装によく精通している塗装業者に依頼するようにしてください。

3-2.すべての壁に効果が期待できるわけではない

光触媒塗装の最大の魅力は、太陽の光と雨できれいに汚れを流し落とすことができるというものです。しかし、この効果はきちんと太陽の光があたることと雨が壁にあたることが必要条件となります。

そのため、太陽の光があたらない日陰となる壁塗装には光触媒の効果は期待できません。雨があたらない壁部分への塗装も同様です。もしほかの建物と隣接した壁であれば、少なくとも1m以上はほかの建物の壁と離れていなければ効果は期待できません。

3-3.すべての汚れがとれるわけではない

また、光触媒塗装で太陽の光と雨によって除去できる汚れは有機化合物の汚れに限定されます。たとえば、カビや細菌や一般的なホコリなどには効果があることが期待できますが、無機質の汚れには効果がないということです。無機質の汚れとは、サビの汚れや土砂などになります。

そのため、主な壁の汚れが無機質の汚れであれば、光触媒塗装の汚れを取り除く効果は期待しないほうがよいでしょう。

また、除去できる汚れの量にも限界があります。鳥のフンや樹液などが壁についた場合には、光触媒塗装が自然の力で除去できる量を越えていることが多いようです。

まとめ

光触媒塗装は日本で生み出された画期的な塗装です。メリットとしては、

  • 自然の力で壁がきれいになる
  • 耐用年数が長い
  • 防臭や耐熱効果

などがありました。

また、デメリットとしては、

  • 施工時の費用が高い
  • 日陰となる壁には効果が薄い
  • すべての汚れを除去できるわけではない

などがありました。

塗装を考えている壁の状況や壁の汚れの原因を確認しておけば、光触媒塗装を選ぶかどうかを決めるためのよい基本状況となることでしょう。

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