2016.04.01 知って得する塗装講座
blog 外壁塗装ブログ
家の耐久にも関係する「外壁」は定期的に塗り替えをしていかなければなりません。定期的に塗り替えをすることで、美しい外観、丈夫な建物が維持できます。外壁を塗り替える際、悩むのが「塗料」です。
塗料には「有機塗料」と「無機塗料」の2種類にわかれますが、今回は「無機塗料」にピックアップしたいと思います。無機塗料の特徴やメリット・デメリット、価格や注意点について詳しく説明していきましょう。
外壁塗装を検討している人はぜひ参考にしてください。
INDEX
1.無機塗料の特徴
塗料にはそれぞれ特徴があります。塗料の選び方は、屋根や外壁に使用している素材や下地がポイントです。これから、無機塗料の特徴について詳しくお話しましょう。
1‐1.無機塗料の主成分は「鉱物」がメイン
有機塗料と無機塗料の違いは主成分を見ればわかります。有機塗料の主成分はメインが有機樹脂です。有機樹脂にはアクリルやウレタン、フッ素、シリコンなどがあります。人工的につくった樹脂がメインと言っていいでしょう。
一方、無機塗料の主成分は「鉱物」です。さまざまな種類の鉱物はありますが、ほとんどはセラミックやケイ素になるでしょう。ほかにも、ガラスやタイルと言った無機質を塗料にしているものもあります。
最近の無機塗料には、ほとんど有機物が混ざっているハイブリッド塗料です。完全な無機質の塗料は少なくなっています。
また、無機質にも入っている成分によって種類はさまざまです。外壁・屋根の塗り替えをする前に、無機塗料の種類をチェックしておきましょう。
1‐2.無機塗料の種類
無機塗料には水性・弱溶剤2液型・水性2液型などさまざまな種類があります。入っている無機質の成分によって特徴も異なるでしょう。たとえば、若干ニオイがするのは「水性」です。
外壁や屋根にコーディングするとニオイが気になったと言う人もいました。ニオイが気になる人は水性ではなく、弱溶剤タイプを選ぶといいでしょう。
また、メーカーによってもさまざまな種類の無機塗料が登場しています。最近、注目度が高くなっている「無機ハイブリッド塗料」は有機塗料のメリットがあるため、およそ20年以上長持ちするでしょう。無機塗料を選ぶ際は、機能・メリットだけでなく耐用年数も確認してくださいね。
1‐3.無機質だけでは外壁に使用できない
無機質塗料は無機質しか入っていない塗料だと思いがちです。しかし、実際のところ有機樹脂も無機塗料の中に入っています。
詳しく説明すると、有機樹脂の中にちりばめている無機物を混ぜているのです。無機質だけでは外壁にはりつけることができないため、有機樹脂をプラスして塗料にしています。
メーカーによっては「無機ハイブリッド塗料」とも言いますが、セラミック塗料やセラミックシリコン樹脂塗料とも言うでしょう。完全な無機質塗料ではないことを覚えておいてくださいね。そして、無機塗料のメリット・デメリットを把握して上手に使いましょう。
2.無機塗料のメリット・デメリット
2‐1.無機塗料のメリット
無機塗料のメリットは主に3つあります。それぞれ詳しく説明していきましょう。
まず1つ目は「耐候性が高い」ことです。無機塗料全般のメリットと言える「紫外線に強い」点から、高耐候性が維持できます。有機物が混ざっている塗料でも無機質が主成分なので長持ちするでしょう。また、有機塗料よりも丈夫な塗膜に仕上がります。
そして、2つ目は「汚れにくい」ことです。撥水性を持っている無機塗料はカビを寄せつけません。外壁や屋根は常にそとの空気と触れ合っている部分です。よって、雨風の汚れがついてしまいます。けれども、無機塗料は外壁の表面についている汚れが雨と一緒に流れ落ちるのです。つまり、汚れを低減して美しい外観を保つことができます。
最後の3つ目は「燃えにくい」ことです。紫外線に強く、かつ非帯電性の塗膜をつくることができます。結果、燃えにくい塗料ができあがるのです。
以上3点が無機塗料の主なメリットになります。
2‐2.無機塗料のデメリット
外壁・屋根の塗り替えに使う塗料にはメリットだけでなく、デメリットもあります。無機塗料のデメリットは、「価格が高い」ことです。ほかの樹脂塗料と比較したらすぐにわかるでしょう。無機塗料はコストの高い種類が多く、初期費用が多く必要になります。
しかし、長持ちする塗料でもあるためトータルで考えるとサイクルコストが削減できるでしょう。
そして、もう1つのデメリットが「表面にひび割れが起きやすい」ことです。塗膜が硬くなるため、表面にひび割れが起きやすくなります。
ただし、業者の技術が高ければ問題ないです。きちんと正しい下地で塗り替えをしていけば、ひび割れは起きません。無機塗料には合う合わない下地があるため、失敗しやすい塗料でもあります。よって、塗り替えの成功ポイントは業者の腕にかかっていると言ってもいいでしょう。
3.無機塗料の価格と注意点
3-1.無機塗料の価格
有機塗料と比べると、無機塗料の価格は高めです。メーカーや種類にもよりますが、平均価格はおよそ4,000円~5,000円/㎡になります。フッ素塗料は、3,700円~3,800円/㎡なので、およそ数百円から数千円の差が出てくるでしょう。
特に、質のいい無機塗料は価格が高いので選択する前に必ず確認してください。値段が安い=質が悪いと思う人は多いでしょう。
しかし、安い価格の中にも高機能な塗料はあります。大切なのは、下地に合っているか、塗料に求める条件に当てはまるかどうかです。
無機塗料選びで悩んでいる人は、さまざまなメーカー・種類の塗料を比較してください。塗料を選ぶときは価格だけでなく、機能・効果・特徴などもきちんとふまえておきましょう。
3‐2.業者の技術や品質が大切
外壁・屋根にぴったりの無機塗料を選択しても施工する業者の腕によって十分に成果が表れないケースもあります。無機塗料だけでなく、すべての塗料に当てはまることです。
技術や品質の低い業者が塗り替えをすると、数年で塗料がはがれてしまいます。実際、業者とのトラブルにあった人もたくさんいるので、塗料の仕上がりは業者選びが大切です。
高圧洗浄・下地処理・下塗り・中塗り・上塗りとすべての工程を丁寧にしてくれる業者を選んでください。業者の対応やアフターフォローの充実、スピーディーな処置としっかりチェックしていきましょう。中でも施工の保証がついている業者は安心です。何か問題が起きても外壁・屋根塗装の品質を保証してくれます。
また、無料見積もりを依頼するときは内容に不備がないかどうかも必ず確認してくださいね。
まとめ
無機塗料の特徴やメリット・デメリット、価格と注意点について説明しました。
無機塗料の主成分は「鉱物」ですが、有機物も混ざっています。無機質だけでは外壁塗料として使えません。けれども、無機質+有機物が混ざっていることで耐候性に優れ、汚れにくいメリットがあります。
価格はほかの塗料と比べると高めですが、長期間で考えるとトータルコストが削減できるでしょう。無機塗料本来の効果を出すには、技術・品質の高い業者に依頼することが大切です。
対応や見積もり、保証内容などさまざまな点を比較して、安心できる業者を選んでください。
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