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住居の外壁塗装を考えているなら、見積書の見方を知って、相場価格と比較検討する作業が必要になります。

外壁塗装は頻繁に実施するものではありませんから、見積書を見てもピンとこないのが普通です。外壁塗装が初めての方はもちろん、仮に塗装を依頼したことがあっても、前回のことは覚えていない方が多いでしょう。一般的な塗装周期が7〜12年であることを踏まえれば、ハッキリと覚えているほうが珍しいと思います。

そこで、こちらでは住居の外壁塗装を検討している方に向けて、見積書の見方を解説することにしました。

1．外壁塗装の工程はどのようなもの？

見積書をきちんと読むためには、まず外壁塗装がどのような作業なのかを知る必要があります。作業内容が分からないのでは、見積内容を評価することなどできません。

1-1．外壁塗装の基本的な工程〜準備段階

外壁塗装を行う際は、まず家の周囲に足場を組み立てます。高所を含めて外壁を塗るわけですから、足場が必要なのは当然ですね。

次に家の周囲をシートで覆います。これは周辺に塗料が飛ばないようにしたり、塗ったばかりで乾いていない塗料にゴミが付着したりするのを防ぐためです。こうして、足場・シートが準備できて、初めて本格的な作業が開始できます。

1-2．外壁塗装の基本的な工程〜塗装の前処理

本格的な作業に入ったら、まずは外壁を高圧洗浄します。高圧洗浄というのは、強い圧力をかけた水で勢いよく洗浄する作業です。塗装面に土埃などが付着していると、外壁と塗料が密着せず、隙間ができてしまいます。隙間があると塗装がはがれる要因になるので、丁寧に洗浄する必要があるのです。

次に、コーキング処理を行います。最近の住宅は大半がサイディングといって、タイル状の壁材を組み合わせた外壁。この壁材と壁材の隙間を埋めているのがコーキングです。壁の隙間を塞いで水の浸入を防いでいます。外壁塗装をする際は、塗料を塗る前に古いコーキングを除去し、新しいコーキングを入れる必要があるのです。

コーキングができたら、最後に窓をはじめとした“塗料がついては困る場所”をビニールで覆う養生作業をします。

ちなみに、金属サイディングを使用した外壁の場合のみ、前処理に“目荒らし”という作業が追加されるので注意してください。これは金属表面を削ってザラザラにする作業。ツルツルの金属には塗料が定着せず、数年が剝がれてしまうからです。

1-3．外壁塗装の基本的な工程〜塗装作業

いよいよ外壁を塗装するわけですが、外壁塗装は1回だけ塗って終わるものではありません。下塗り・中塗り・上塗りと3回に分けて塗装する必要があります。

業者によっては“下塗り1回、上塗り2回”と表現することもありますが、意味は同じなので気にしなくて構いません。

1-4．外壁塗装の基本的な工程〜解体作業

予想作業がすべて終了したら、窓・サッシなどの養生を外します。それから、雨戸・雨どい・エアコンカバーなど細部を塗装し、外壁に塗り残しなどの問題がないかを再チェックする作業を実施。

問題がなければ、作業箇所を清掃して、足場・シートを解体します。これで外壁塗装の工程が完了です。

2．外壁塗装の見積書の見方！チェックポイントはココ

それでは、以上を踏まえて見積書の見方を解説することにしましょう、業者によって多少の差異はありますが、基本的には以下の内容をチェックするようにしてください。

2-1．外壁塗装の項目・相場内訳

ここまで解説した工程それぞれに単価が設定されていますので、まずはそれを確認してください。

単価は“1平米あたり何円”という計算ですから、塗装部の面積に応じて費用が変わることになります。ただし、養生・細部塗装に関しては規模に関係なく一式でいくら…と書かれていることも多いです。

• 足場（シートでの覆いを含む）：約750円/平米
• 養生：約200円/平米
• 高圧洗浄：約250円/平米
• 塗装費用：塗料によって変動
• 細部塗装（雨どい・軒天・エアコンカバーなど）：塗料によって変動

2-2．塗料ごとの相場を確認

さて、塗装に関しては使用する塗料によって相場が変わってきます。ここでは一般的な塗料の種類ごとに、おおよその相場を掲載しましたので参考にしてください。すべて下塗り・中塗り・上塗りの3回を合計した費用を想定しています。

• ポリウレタン樹脂：約1,500〜2,000円/平米
• シリコン樹脂：約2,000〜2,500円/平米
• フッ素樹脂：約3,000〜4,000円/平米
• 一般遮熱塗料：約2,300〜2,700円/平米
• 高遮熱塗料：約3,500〜 4,000円/平米

細部塗装に関しては部位によって異なりますが、合計面積がそれほど大きくないので、極端に高額になることはないでしょう。

2-3．同時に屋根塗装を行う場合

外壁塗装と同時に屋根塗装を行う場合、外壁塗装費用に加えて屋根の塗装費用が加わります。屋根に関しても塗料ごとに相場が異なりますから、そちらも遭わせて確認・検討するようにしてください。

3．悪質業者・手抜き業者に騙（だま）されないために！

以上の情報を踏まえれば、塗装面積を概算して“相場から大きく外れていないか”を確認することができるはずです。また、塗装回数が3回になっているかどうか…などを確認すれば、必要な工程を飛ばす手抜き業者でないかを判断する目安にもなるでしょう。

もちろん、こちらで解説した内容は一般論であり、業者ごとに多少の違いはあると思います。そういう場合は、ここまでの内容をもとに確認・質問をして、納得いく回答がもらえるかどうかを判断基準にしてください。真っ当な業者であれば、“どのような理由で見積金額が決まったのか”をきちんと説明してくれるはずです。

まとめ

以上、外壁塗装の見積書を確認する際のチェックポイントでした。

1. 外壁塗装の工程はどのようなもの？
2. 外壁塗装の見積書の見方！チェックポイントはココ
3. 悪質業者・手抜き業者に騙（だま）されないために！

外壁塗装は住居の壁材を守るための必須作業です。悪質な業者・手抜き業者に依頼することのないよう、しっかりと見積書を確認してください。