2019.10.30 知って得する塗装講座
blog 外壁塗装ブログ
外壁塗装をするにあたって「水性塗料と油性塗料の違いが分からない」という人は多いでしょう。外壁塗装に使用される塗料にはいくつか種類があり、それぞれ水性と油性に分かれています。どちらの塗料が適しているかは業者との相談も必要になりますが、特徴やメリット・デメリットを把握しておくとよいでしょう。
この記事では、水性塗料と油性塗料、それぞれの種類や選択する際の判断基準などをまとめてご紹介します。
この記事を読むことで、水性塗料と油性塗料の違いや、どちらがすぐれているのかなどが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。
INDEX
1.塗料の種類について
まずは、外壁塗装に使われる塗料の種類について詳しく解説しましょう。
1-1.塗料の種類は主に6つ
外壁塗装に使用される塗料には主に以下の6つがあり、下に挙げたものほど高機能で高価格、耐久年数も長くなります。現在主流になっているのがシリコン系塗料で、耐用年数は10~15年前後です。
- アクリル系塗料
- ウレタン系塗料
- シリコン系塗料
- フッ素系塗料
- 遮熱塗料
- 光触媒塗料
1-2.使われる溶剤によって水性と油性に分かれる
上記でご紹介した6種類の塗料は、それぞれ水性塗料と油性塗料に分かれます。そもそも塗料には、顔料・樹脂・硬化剤・添加物が入っており、この4つを溶かしているものが「溶剤」です。この溶剤が水の場合は水性塗料、シンナーなどの有機溶剤の場合は油性塗料という分類になります。
1-3.さらに1液型と2液型に分類される
水性塗料と油性塗料は、さらに1液型と2液型に分類されます。1液型とは、塗料の缶を開封してそのまま使えるもののことで、2液型は主剤と硬化剤を混ぜて使用するものです。2液剤は混ぜ合わせるのに高い技術が必要になるため、扱っている業者は限られています。
2.水性塗料の特徴4つ
水性塗料にはどのような特徴があるのかをまとめました。
2-1.臭いが少ない
水性塗料の最大のメリットは、臭いが少ないという点です。主成分が水でできているため、ペンキ特有のシンナー臭がありません。臭いで気分が悪くなる心配もなく、ご近所に迷惑をかけることもまずないでしょう。また、揮発性有機化合物の排出も少ないため、環境にやさしい塗料といえます。
2-2.価格が安い
有機溶剤が含まれていない分、価格が安い点もメリットでしょう。できるだけ費用を抑えて外壁塗装をしたい人は水性塗料を選ぶのがおすすめです。
2-3.寿命が短い
デメリットとしては、油性塗料に比べて寿命が短い点が挙げられます。しかし、最近は水性塗料の品質が向上してきており、耐久性にすぐれたものも数多く登場しているのが現状です。グレードによっては油性塗料より寿命が長い水性塗料もあります。
2-4.塗装途中に雨で流れてしまう可能性がある
しっかり乾燥して塗膜が硬化していれば問題ありませんが、完全に乾燥する前に湿気や雨の影響を受けると仕上がりにムラが出てしまう可能性があります。そのため、天気のよい日を選んで施工する必要があるでしょう。
3.油性塗料の特徴4つ
次に、油性塗料の特徴をご紹介しましょう。
3-1.安定した耐久力がある
油性塗料は水性塗料に比べて、安定した耐久力があります。有機溶剤が含まれているため、強い塗膜を作ることができるのです。密着性が高く、はがれにくいのもメリットでしょう。
3-2.環境に左右されにくい
雨や湿気の影響を受けにくいため、比較的天気が悪い日でも施工可能です。また、有機溶剤は蒸発するのが早いので塗布後の乾燥時間が短く済むというメリットもあります。
3-3.臭いが強い
最大のデメリットは、臭いが強いという点でしょう。窓を閉めていても室内に臭いが入ってくるため、頭痛や気分が悪くなる原因になることもあります。ご近所への影響も気になる人が多いでしょう。
3-4.扱いや保管が難しい
有機溶剤が含まれているため、扱いや保管が難しいというデメリットもあります。特に2液型の油性塗料は、混ぜ合わせた分について余っても保存ができないので1回で使い切らなければなりません。業者にとっても扱いにくい塗料といえるでしょう。
4.水性か油性かを選ぶ判断基準を紹介
水性塗料にするか油性塗料にするかを選ぶ判断基準には、以下のようなものがあります。
4-1.機能性を重視するなら油性塗料
機能性を重視して選ぶのであれば、油性塗料がおすすめです。どちらを使ったとしても、耐用年数に大差はありません。しかし、もともとツヤが出やすい油性塗料のほうが、汚れにくさでは上をいくことになるでしょう。
4-2.環境や人体への影響を考えるなら水性塗料
一方で、環境や人体への影響を考えて選ぶのであれば、水性塗料にすべきです。油性塗料だと、外壁塗装工事が終わるまで臭いに耐えなければなりません。特に、妊娠中の女性や小さな子供がいる家庭では、臭いや揮発性有機化合物の影響を受けにくい水性塗料を使用するのがおすすめです。
4-3.どちらを選ぶかは総合的に判断する必要がある
上記のことからも、水性塗料と油性塗料ではどちらがすぐれていると一概にはいえません。外壁の劣化状況などを見て総合的に判断する必要があるため、自分で判断するのは難しいでしょう。外壁塗装業者の意見を参考にした上で、一緒に決めていく形が最適です。
5.水性塗料と油性塗料の違いに関するよくある質問
「水性塗料と油性塗料の違いについて知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.水性塗料はどんな外壁にも使用できるのでしょうか?
A.アルミやステンレスなどの金属部分には密着しにくい性質があります。
Q.水性塗料はまったく臭いがしないのでしょうか?
A.まったくしないわけではありません。塗料特有の臭いが多少はあります。
Q.水性塗料を使った外壁塗装なら、自分でもできるでしょうか?
A.高所での作業も必要になるため、おすすめできません。また、ムラになるなど満足のいく仕上がりにならない可能性も高いでしょう。
Q.水性塗料と油性塗料の価格の違いはどのくらいですか?
A.同じグレードで比較すると、油性塗料のほうが1.2倍ほど高額になります。
Q. 外壁塗装業者を選ぶポイントは何でしょうか?
A.豊富な実績があるか・見積書の内容は明確か・費用は適正か・保証やアフターフォローが充実しているかなどをチェックしてください。
まとめ
水性塗料と油性塗料それぞれの特徴や違いについて詳しくご紹介しました。外壁塗装に使用する塗料を水性にするか油性にするかは、さまざまな状況から判断されることもあります。業者の判断にゆだねるという考え方もありますが、自分自身でも塗料の特徴についてしっかり理解しておきましょう。
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