2023.08.31 外壁塗装
blog 外壁塗装ブログ
「屋上に防水塗装を施したほうがいいのか」「どのような効果が期待できるのか」など、屋上の防水塗装について悩んでいる方は多いでしょう。
屋上は雨風や紫外線の影響を受けやすい場所ですので、建物の劣化スピードが速く、劣化を放置していると雨漏りが発生しやすくなります。屋根の防水塗装は、雨漏りによる建物の腐食を防ぐ大きな役割を担ってくれるのです。
本記事では、屋上の防水塗装について詳しく説明します。
この記事は次のような方におすすめです。
- 屋上の再塗装も含めて、ご自宅のメンテナンスをしたい方。
- 雨漏りのリスクに備えて屋上の防水塗装を検討している方。
- 塗装リフォームで屋上空間を一新したいとお考えの方。
この記事を読むことで、屋上防水塗装の必要性やメリット、施工手法なども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。
この記事を書いた専門家
テンイチ 管理部 営業企画課
INDEX
1.屋上防水塗装の必要性とメリット
最初に、屋上防水塗装の必要性とメリットを解説します。
1-1.建物の腐食とカビを防ぐ
屋根の防水塗装は、建物の腐食とカビを防ぐために必要な工事です。建物は築年数が経過するほど劣化しやすくなり、地下水や雨水が内部の建物へ浸入すると腐食やカビの発生へとつながります。
その結果、建物自体の耐久性が著しく低下してしまうのです。防水塗装をしっかりと施しておけば雨水の浸入が防げるため、建物の寿命を延ばすことができるでしょう。建物の耐久性を維持するためにも、屋上の防水塗装は必要です。
1-2.紫外線によるダメージも軽減できる
屋根の防水塗装は、紫外線によるダメージも軽減できます。前述したように、屋上や外壁は常に紫外線の影響でダメージを受けている場所です。紫外線によってダメージを受けた外壁や屋上の塗装は、少しずつ劣化していき、ひび割れや雨漏りの原因となります。なぜ塗装だけではダメなのかと防水工事を施す必要性に疑問を抱く方もいますが、防水塗装で生まれる塗膜が紫外線のダメージを抑制してくれるのです。
1-3.劣化症状を最小限に抑える
ひび割れなどの劣化症状を最小限に抑えられるのも、屋上に防水塗装を施すメリットです。雨水の浸入を防ぐのはもちろんのこと、その雨漏りの原因となるひび割れを最小限に抑えられる効果があります。
防水塗装を施すことで、屋上の防水性能が高まるのです。劣化症状を最小限に抑えられれば、修繕費用の節約にもつながり、メンテナンスも楽になるでしょう。
2.屋上防水塗装を施す前にすべきこと
ここでは、屋上防水塗装を施す前にすべきことを解説します。
2-1.まずは屋上の状態を確認する
屋上防水塗装を施す前に、まずは屋上の状態を確認する必要があります。たとえば、屋上から雨漏りが発生している場合は、どこから雨水が浸入しているのか、浸入経路を確認するなどです。
雨漏りの原因や雨水の浸入経路を事前にしっかりと確認することで、適切な方法で修繕や防水塗装が行えます。屋上防水塗装の効果を発揮するためにも、屋上の状態に合った方法で防水塗装をすることが大切です。
2-2.専門業者に事前調査を依頼する
自分でできる範囲で屋上の状態をチェックするのもいいですが、やはり専門業者に調査を依頼したほうがいいでしょう。
専門業者による調査では、屋上の状態をより細かく確認できます。自分では気づかなかった劣化箇所に気づけたり、雨漏り箇所を見つけたりできるでしょう。なお、専門業者による事前調査には、主に以下のような方法があります。
2-2-1.散水調査
雨水の浸入経路であろう疑わしい位置に、直接水をかけて雨漏り箇所を特定する方法です。雨漏りを再現することで、雨水の浸入経路を確定し、必要な工事だけを行うメリットがあります。
2-2-2.赤外線調査
赤外線カメラ(サーモグラフィー)を使用して、表面温度の温度差を確認する方法です。屋上の表面温度から、雨水の浸入口を温度差によって推測できます。ちなみに、赤外線カメラで見た青色の箇所は周囲より温度が低いため、雨水が流れた箇所です。
2-2-3.蛍光塗料を使用した調査
疑わしい場所に、蛍光塗料を混ぜた水をかけて雨漏り箇所を特定する方法です。蛍光塗料を用いるので、天井裏が真っ暗で見えない状態であったとしても、ライトを当てると雨漏り箇所が光ります。
2-3.屋上の劣化サインを要チェック!
ベストなタイミングで屋上の防水塗装を施すためにも、劣化サインを把握することが大切です。屋上の劣化サインを事前に把握しておけば、早めに対処できるようになります。劣化症状にもさまざまなタイプがありますが、特に注意しておきたい屋上の劣化サインは以下のとおりです。
- ひび割れ(クラック)
- 塗装の剝がれ
- 表面の色あせ・退色・変色
- チョーキング現象(表面に触れると白い粉がつく現象)
なお、雨漏り・塗膜の膨れ・防水層の寿命は塗装で対処できません。これらの劣化症状は塗装前に修繕工事が必要となります。
2-4.防水塗装が不要なケース
屋根の形状によっては、防水塗装が不要なケースもあります。たとえば、傾斜のある屋根(傾斜屋根)は、屋根材の下に防水シートを設置することで雨水の浸入を防ぐのが一般的です。よって、傾斜屋根に防水塗装を施す必要はありません。
逆に、傾斜のない陸屋根などに防水塗装が必要となります。屋根の形状によっては、塗装の方法や種類が異なるので注意してください。
3.効果的な屋上防水塗装の施工方法
ここでは、効果的な屋上防水塗装の施工方法を解説します。
3-1.屋上防水の工法は4種類
屋上防水塗装にもさまざまな種類がありますが、主な種類は、ウレタン防水工法・FRP防水工法・シート防水工法・アスファルト防水工法の4種類です。それぞれの特徴について詳しく説明しましょう。
3-1-1.ウレタン防水工法
ウレタンをメインにした液状の材料で防水層を作ります。ウレタンが混ざっていると粘り気のある液状となり、乾燥すると弾力性のある防水層が出来上がるのです。主に、ベランダやバルコニー、木造住宅で用いられています。
3-1-2.FRP防水工法
樹脂とガラス繊維のシートを主原料とする液状を重ね合わせながら防水層を作ります。重ね合わせることで防水層の耐久性がアップするのが特徴です。主に、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物で用いられています。
3-1-3.シート防水工法
塩化ビニルや合成ゴムなどで作られた防水シートを使用する工法です。これらの防水シートを屋上に敷き詰め、固定することで防水層が出来上がります。屋上の防水工事としてよく用いられる方法です。
3-1-4.アスファルト防水工法
アスファルトを原料としたアスファルトシートを屋上に敷き詰め、固定することで防水層を作ります。シート防水工法と同じく、アスファルト防水工法も屋上の防水工事としてよく用いられる工法です。
3-2.FRPとウレタン塗料
屋上の防水塗料としてよく用いられるのは、FRPとウレタン塗料の2種類です。
FRPは繊維強化プラスチックの略称で、ガラス繊維が補強材になっているので塗装するとガラスのような仕上がりになります。
また、不飽和ポリエステル樹脂を塗り重ねているため、継ぎ目のない防水層が出来上がるのが特徴です。主に、木造やRC造の屋上防水として使用されています。
そして、ウレタン塗料は、ゴムのように弾性が高い特殊な塗料です。塗装と硬化を繰り返しながら重ね塗りをするため、継ぎ目のない防水層が出来上がります。複雑な形状の屋根やバルコニーなどに広く使われている塗料です。
3-3.防水塗装の費用目安は約50万~100万円
屋上の状態や劣化症状などで異なりますが、防水塗装の費用目安は約50万~100万円です。どのような工事をするのか、どの防水塗料や工法を用いるのかによって費用が異なるため、専門業者による事前調査が必要となります。なお、防水工法ごとの費用目安は、下記を参考にしてください。
- ウレタン防水:約7,500円/㎡
- FRP防水:約8,000円/㎡
- シート防水:約9,000円/㎡
- アスファルト防水:約8,000円/㎡
4.屋上防水塗装の事例を紹介!
ここでは、テンイチが担当した屋上防水塗装の事例を紹介します。
- 坪数: 40坪
- スタイル: 洋風陸屋根
- 費用: 屋根防水工事120万円・仮設足場 9万円
20年間メンテナンスをされていなかったとのことで、既設のシートが捲れたり、防水シールが劣化して機能していない状態でした。作業内容は以下の通りです。
捲れたシート部分を再接着して補修し、シート自体が劣化している箇所には補修を施して貼り直しました。
ウレタン塗膜防水を施工し、夏場の断熱効果を向上させるためにトップコートには遮熱性を持たせました。
劣化が進んでいた状態から、効果的な防水施工によって屋上の耐久性が向上し、建物の長寿命化が期待されます。
5.屋上の防水塗装に関してよくある質問
屋上の防水塗装に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.何年周期で屋上の防水塗装をすべきか?
A.10年を目安に防水塗装を行ったほうがいいといわれています。施工方法によっては25年ほど効果は持続しますが、定期的なメンテナンスが必要です。防水機能は一度施せば、効果が永久的に持続するわけではありません。防水機能は年々低下するものなので、定期的にメンテナンスをすることが大切なポイントとなります。
Q.FRPとウレタン塗料はどちらがいいのか?
A.できるだけ費用を抑えたい方は、比較的安価なウレタン防水がおすすめです。補修やメンテナンスにも対応しやすく、シームレスな仕上がりになります。防水性を高めたい方は、ウレタン塗料よりもFRPを選択するのがおすすめです。ウレタン塗料よりも費用は高くなりますが、防水性能が上がります。
Q.防水塗装が高額になるケースは?
A.下地の作り直しが必要になるケースは、防水塗装費用が高額になります。防水層が表面だけ劣化している場合はトップコートだけで対応できますが、下地が傷んでいる場合は下地補修が必要です。また、雨漏り箇所の修繕が必要なケースも、全体の工事費用が高額になります。
Q.工事前にチェックすべきことは?
A.見積書の内容は、工事前に必ずチェックしておきたいポイントです。どのような作業にいくらかかるのか、どのくらい塗料を使用するのかなど工事の詳細が記載されています。見積書の内容が「工事一式」になっている場合は、後でトラブルになる可能性があるので注意が必要です。分からないところや疑問点がある場合は、すぐにスタッフに尋ねましょう。
Q.業者選びで押さえておきたいポイントは?
A.主に以下のポイントに注目してください。
- 屋上の防水塗装に長(た)けているか
- 幅広い工事に対応しているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料見積もりや無料相談を受け付けているか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- 口コミや評判がいいか
- 保証が充実しているか
まとめ
屋上は雨水や紫外線の影響を受けやすい場所ですので、建物の中でも劣化スピードが速いといわれています。特に、塗膜が劣化すると、雨漏りが発生しやすくなるので注意が必要です。建物へ悪影響をおよぼす雨水の浸入を防ぐためにも、定期的な防水塗装が重要なポイントとなります。
テンイチでも屋上の防水塗装をはじめとした外壁・屋上工事に対応していますので、お悩みの方はぜひ一度お問い合わせください。
この記事を書いた専門家
テンイチ 管理部 営業企画課
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