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2023.09.30 外壁リフォーム

コーキングの打ち替えと増し打ちの違いは? それぞれの特徴や施工方法などを解説

外壁塗装と併せて行うことが多いコーキングの打ち替えと増し打ちについて、一体どちらを選べばいいのか、それぞれどのような特徴があるのかなど悩んでいる方は多いでしょう。

コーキングの補修方法は主に打ち替えと増し打ちの2種類がありますが、外壁の劣化症状や状態によって選ぶことが大切なポイントです。

本記事では、コーキングの打ち替えと増し打ち、それぞれの特徴や施工方法などについて詳しく説明します。

この記事は次のような方におすすめです。

  • コーキングの打ち替えと増し打ちどちらにすべきか悩んでいる方
  • 外壁の劣化が気になっている方
  • 外壁のメンテナンス方法について詳しく知りたい方


この記事を書いた専門家

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テンイチ 管理部 営業企画課


1.コーキングの役割と劣化サイン

最初に、コーキングの役割と劣化サインをチェックしましょう。

1-1.建物の隙間を充填(じゅうてん)すること

コーキングを簡単に説明すると、建物の隙間を目地材などで充填することです。もともと、コーキングには「隙間を埋める」という意味があります。外壁材同士の隙間やひび割れ、窓枠の縁などに注入するのが一般的です。

1-2.建物の防水性と気密性を高める

コーキングは、建物の防水性と気密性を高める役割があります。外壁塗装にコーキング工事と呼ばれる内容がありますが、コーキング材をサイディングボードの継ぎ目に注入し、隙間を埋める方法が一般的です。継ぎ目の隙間をそのままにしていると、そこから雨水が浸入して雨漏りが発生することになります。雨漏りは建物の防水性を著しく低下させる原因となるため、コーキングは建物の防水性と気密性を高める重要な役割を担っているのです。

1-3.コーキングの劣化サイン

コーキングは防水性を高めるだけでなく、ひび割れ防止やサイディングボード同士の隙間を埋める役割があります。それらの役割を十分に発揮させるためにも、コーキングの劣化サインを把握し、症状が見られた際はすぐに対処することが大切です。コーキングの劣化サインとしては、以下の症状があります。

  • コーキングのひび割れ(クラック)
  • コーキングの肉やせ(厚みの減少)
  • 健材からの剥離

特に、コーキングと建材の間に隙間ができてしまうと、防水機能が失われるため、雨水が浸入して建物の内部が激しく傷む恐れがあります。その結果、雨漏りが発生したり、シロアリ被害に遭(あ)ったりするリスクが高まるので早めの対処が必要です。

2.コーキングの打ち替えと増し打ちの違いとは?

ここでは、コーキングの打ち替えと増し打ちの違いを解説します。

2-1.既存のコーキングを残すか残さないか

コーキングの打ち替えと増し打ちの大きな違いは、既存のコーキングを残すか残さないかです。どちらとも劣化したコーキングのメンテナンスや修繕に用いられる工法ですが、大きな違いがあります。既存のコーキングをすべて除去した後に新しいコーキング材を充填するのが「打ち替え」で、古いコーキングをそのままに、新しいコーキングを充填するのが「増し打ち」です。既存のコーキングがどのくらい劣化しているかで、どちらの工法にするか選択することになります。

2-2.打ち替えが基本

外壁塗装でコーキングの補修を行う場合、基本的には打ち替えを選択することになります。前述したように、打ち替えは既存のコーキングをすべて撤去し、新しいコーキング材を充填する工法です。すべてを新しいコーキング材にすることで、耐久性が著しくアップします。また、サイディングボードなど外壁の目地にできる隙間をしっかりと埋めてくれるため、外壁の耐久性だけでなく、防水性と柔軟性も確保できるのです。増し打ちよりも修繕費用はかかりますが、外壁を長持ちさせるために打ち替えをおすすめします。

2-3.増し打ちが適しているケースも

基本的には、コーキングの打ち替えをおすすめしますが、状況や劣化箇所によっては増し打ちが適しているケースもあります。たとえば、ドアや窓などのサッシ周りです。既存のコーキング材を除去するためにはカッターなどの道具を使用することになりますが、サッシ周りの防水紙を間違えて切ってしまうと雨漏りの原因になる恐れがあります。そのため、サッシ周りのコーキングは増し打ちを選択したほうが安心です。

また、外壁材がALCの場合も増し打ちをおすすめします。ALCはほかの外壁材よりも厚みがあるため、増し打ちでも対処できるからです。大手のALSメーカーでも、1回目の塗装タイミングでは増し打ちを推奨しています。

2-4.打ち替えと増し打ちのメリット・デメリット

コーキングを正しく補修するためにも、打ち替えと増し打ちのメリット・デメリットをしっかりと把握することが大切です。それぞれのメリットとデメリットについて詳しく説明します。

2-4-1.耐久性が上がる「打ち替え」

前述したように、打ち替えのメリットは耐久性が上がることです。古いコーキングをすべて撤去するため、耐久性・防水性・柔軟性が確保できます。しかし、古いコーキング材を剝がし撤去する時間と手間がかかり、増し打ちよりも修繕費用が高額になる点がデメリットです。

2-4-2.手間がかからない「増し打ち」

増し打ちは古いコーキング材を残したまま新しいコーキング材を充填する方法なので、費用を抑え、工期も短縮できる点がメリットです。しかし、古いコーキング材をそのままにしておくため、実際の耐久年数よりも早めに劣化してしまう恐れがあります。また、既存のコーキング材が著しく劣化している場合、新しいコーキング材を充填してもすぐに劣化症状が現れるでしょう。

3.効果的なコーキング打ち替え・増し打ちの施工手法

ここでは、効果的なコーキング打ち替えと増し打ちの施工手法を解説します。

3-1.事前の外壁調査が重要ポイント

効果的なコーキングの打ち替えまたは増し打ちをするためには、事前の外壁調査が重要なポイントとなります。外壁がどのような状態になっているのか、きちんと調べることで適切な施工方法が分かるからです。そのため、優良業者の多くは、工事前に外壁調査を行うのが基本となっています。主な外壁調査は以下のとおりです。

  • 打診調査:テストハンマーなどの道具を用いて外壁を叩(たた)き、その際に発生する音によって外壁の損傷や劣化を見つける方法
  • 赤外線調査:赤外線カメラで対象箇所を撮影し、赤外線サーモグラフィーの温度差で劣化や損傷がないかチェックする方法

3-2.コーキング修繕の大まかな流れ

外壁調査で得た結果をもとに、最適な方法でコーキングの修繕工事を行います。打ち替えと増し打ちそれぞれ具体的な方法は異なりますが、だいたいの流れは同じですので下記を参考にしてください。

  1. 外壁調査で現状のコーキングがどのような状態になっているか調べる
  2. 外壁が著しく劣化している場合は打ち替え、軽度の損傷なら増し打ちを選択する
  3. (打ち替えの場合)カッターなどで最初に切り目を入れ、ペンチなどで既存のコーキングを剝がす
  4. ボンドブレーカーやバックアップ材を張り、シーリングの3面接着を防ぐ
  5. コーキング以外の部分をマスキングテープなどで養生する
  6. 密着性を高めるために、プライマー塗装をする
  7. コーキング材を目地部分にしっかりと流し込む(打設作業)
  8. 専用のコテで均等にコーキング材を押し込む
  9. 養生テープをめくり、コーキング材が完全に乾燥すれば完了

具体的な工程に関しては、業者に直接尋ねて確認してください。分からないところがあれば、納得するまで説明してもらう必要があります。

3-3.費用目安をチェック!

外壁のコーキング工事はいくらかかるのか、気になっている方は多いでしょう。外壁の状態や劣化症状などで費用は異なりますが、目安は以下のとおりです。

  • コーキング打ち替え:約900~1,200円/㎡
  • コーキング増し打ち:約600~900円/㎡
  • 足場代:約15万~20万円
  • そのほか工事費用:約6万~12万円

コーキング工事の総額は、だいたい21万~32万円です。施工範囲によっては費用がさらにかかる可能性もあるので、複数の業者に無料見積もりを依頼したほうがいいでしょう。

4.コーキング打ち替え・増し打ちの施工事例

ここでは、テンイチで行ったコーキングの打ち替えと増し打ちの施工事例を紹介します。

4-1.クラックの補修と併せて

コーキングの劣化だけでなく、外壁にクラックも見られたため、しっかりと下地補修を行った上で塗装しました。下地やコーキング材が傷んでいるまま塗装をしても、再び劣化症状が現れやすくなります。特に、コーキング材が激しく損傷している場合、その上から新しいコーキング材を充填しても意味がありません。その場合は、下地処理と併せて古いコーキングを除去し、新しいコーキング材を導入します。

4-2.コーキングが傷みやすい箇所を中心に

窓回りや軒天など、コーキングが傷みやすい箇所を中心に修繕を行いました。コーキングが傷んでいる部分や下地をしっかりと補修し、3回の塗装を施すと見違えるような外壁になります。補修すべき箇所を見逃さずにきちんと補修を行うことで、施工後のやり直しがなくなり、費用削減につながるでしょう。

4-3.外壁工事ならテンイチへ

どの業者に依頼すべきか悩んでいる方は、ぜひテンイチへご依頼ください。浜松・静岡・沼津を中心に外壁塗装・屋根工事・防水工事を行っているテンイチは、創業67年の実績と経験があります。打ち合わせからプランニング・施工管理・引き渡しまで同じ担当者が対応しているため、打ち合わせやすり合わせ不足というトラブルの心配はありません。また、工事前の外壁調査も入念に行っています。コーキングの劣化や外壁塗装でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

5.コーキングに関するよくある質問

コーキングに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.コーキングとシーリングの違いは?
A.呼び方が異なるだけで、どちらとも同じものとして扱われています。前述したように、シーリング材は外壁材の隙間や目地などに充填するもので、気密性や防水性を向上させることが役割です。一方、シーリング材はサイディングボードのひび割れを防いだり、健材を固定する接着剤としての役割を担ったりしている特徴があります。

Q.コーキングの修繕はDIYできるのか?
A.道具の扱いや大工作業に慣れている方なら、コーキングをDIYできます。ただし、コーキングが激しく劣化している場合は、古いコーキングを撤去する必要があるため、手間と時間がかかるでしょう。外壁の状態によっては、自分でするよりも専門業者に依頼したほうが安心です。

Q.低コストでコーキングの補修はできるのか?
A.外壁や既存のコーキングが増し打ちで対処できる状況であれば、低コストで補修できます。増し打ちでも対処できる条件としては、既存のコーキングにクラックが発生していない状態です。クラックが発生している場合は、増しうちでは対処できません。また、サイディングボードの暑さが15mm以上ある場合も、増し打ちでは対処しきれないのでコストがかかります。

Q.一般的なコーキングの耐久年数は?
A.一般的な戸建て住宅に用いるコーキングは、約5~10年で寿命を迎えるといわれています。外壁の耐久年数が10年前後といわれているため、外壁のメンテナンスよりも早めにコーキング補修を行ったほうがいいでしょう。外壁よりも耐久年数が短めなのは、コーキングはゴムのような弾性力を持っているので変形しやすいからです。

Q.業者選びで注意しておきたいポイントは?
A.見積書の内容と料金体系は必ずチェックしておきたいポイントです。無料見積もりを依頼する際、見積書の内容がしっかりと細部まで記載されているか確認してください。見積書の内容が「工事一式」になっている場合は、悪徳業者の可能性が高いので注意が必要です。

まとめ

コーキングが劣化している場合、打ち替えまたは増し打ちで対処することになります。打ち替えは既存のコーキングを撤去した後に新しいコーキングを充填し、増し打ちは古いコーキングの上から新しいコーキングを張り付ける方法です。どちらにすべきか悩んでいる方は、専門業者に外壁調査を依頼しましょう。

外壁の状態やコーキングの劣化具合などで最適な方法が分かります。テンイチでも無料相談を受け付けているので、ぜひ一度お問い合わせください。


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